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2017年03月08日

2016年度 対市長懇談会を実施致しました

平成28年度 稲城市保育園保護者会連絡会 市長懇談会議事録

1.開催概要
日時:平成28年11月29日(火)19:00~21:30
場所:中央文化センター 視聴覚室
参加者:稲城市:高橋市長、芹沢福祉部長、森子育て支援課長
     稲保連:ひらお保育園、向陽台保育園、第三保育園、第四保育園、第五保育園
資料:平成28年度 稲城市保育園保護者会連絡会からの要望書、回答書(懇談会時予定回答)


2.議事(基本的な流れは、①稲保連より要望書読上げ、②市より回答、③追加質疑)
  ※要望2、6、7、12については回答書による回答のみ。懇談会内での質疑応答はなし。
  市=市長、支=子育て支援課、稲=稲保

【要望1・駐車場について】
稲:車による送迎が多い園では、駐車場など車に関わるトラブルが発生している。渋滞が発生したり、近隣とのトラブルが継続している園もある。各園での駐車スペース確保や、公共交通機関の割引サービスなど、市として対策していただけないか。
支:車にまつわるトラブルは園長からも報告を受けている。また、自動車による送迎の必要性も認識おり、これまでに受けた提案も含め検討をしている。現時点では、引き続き近隣施設や有料駐車場の利用する方法で協力いただきたい。
稲:駐車場にだけ目を向けるのではなく、送迎バスを用意するなど将来的な展望はあるか。
支:数年前に検討し視察も行ったが、自分で座席に座れる年齢(幼児組)にならないとバスでの送迎は難しい。稲城市で課題となっている「低年齢児の受け入れ」の事を考えると合致しないと判断した。今後については「低年齢児の受け入れ」と「送迎バス」の両者を立てることなども必要だと思うので、民営化していくなかで検討していく。
稲:第3保育園では先生が交通整理をしてくださっているが、今後、シルバー人材の活用や民間警備員の配置は可能性があるのか。 
支:シルバー人材センターについては、人の確保ができればすぐにでも配置できると聞いている。しかし、制度の親元が東京都であり、そこからの情報提供を待っている状態。 
市:駐車場だけでなく施設整備全体の話をしたい。昔は徒歩や自転車での登園を前提としおり、車を停める前提での施設整備をしてこなかった。そこは反省している。今は希望園に入れず車での送迎をせざるを得ない状況が起こりうる。今後、改修および新設する場合は、職員・公用車以外に送迎車の待機スペースを最低限2台分確保できるように考えていく。最近の事例では第2保育園が民営化したが、建替えにあたっては駐車スペースの確保を第一にレイアウトを検討した。
 車の整理について、民間の警備員を雇えればベストだが、税源から捻出することは不可能だし、捻出できたとしても他の待機児童対策に使わなくてはいけない。そこで今は各園の用務員に送迎の時間帯は対応するように指示を出している。
 ■各園について
・向陽台保育園
  道路計画時には、切込みを駐停車帯とすることを想定し、警察協議を重ねてきた経緯があるので、現在は駐車禁止と言われているが粘り強く協議していく。比較的近くにある野球場の駐車場については、1時間無料なので送迎に関していえば実質無料である。また、近い将来、何らかの改修をしてより使いやすくしていきたい。
 ・第6保育園
  南武線の高架化に伴い、高架下にできる駐車場のうち何台かを送迎用として確保でいるよう検討している。
 ・第3保育園
  現状は物理的に駐車場用地として利用できる土地がない。駐車スペースの確保は引き続き検討を進めるとともに、先生や用務員による交通整理を行っていく。第3保育園は設立が古く施設の老朽化も進んでおり、改修しながら使い続けるのか、他の道もあるのかは検討していかなければならない。
 いずれにしても、駐車場の話はなるべく優先的に検討していく。

【要望3・耐震設備に関して】
稲:施設の老朽化が進んでいる園もあるが、各園の耐震設備がどうなっているのか教えていただきたい。
市:昭和56年に建築基準法が改正されて、東日本大震災クラスのエネルギーでは倒壊しない程度の強度が基準となっている。第5保育園については、その基準に準じて建てられている。また、耐震診断を行った第3、第4保育園についても耐震診断を行い一定のIs値(基準となる指標)をクリアしている。老朽化と強度の問題は別である。一方で第2保育園は耐震診断の結果基準を満たしていなかった。改修と建替えの両方を検討し、建替え移転とした。現在の市内の保育園は全て耐震基準を満たしている。
稲:定期的に診断は実施されているのか。
市:老朽度合いなど必要に応じて行うが、次回の耐震診断まで現在の建物を使い続けるのか、は疑問が残るところである。
稲:要望2「トイレ等の老朽化」、要望3「耐震設備に関して」に絡んで3点
  ①働く環境としての大人用トイレの改善
  ②第4保育園を将来どうしていくのか、の位置づけ
  ③耐震診断結果の開示
 についてお聞かせ願いたい。
市:①職員のトイレにまで心配いただきありがたいが、予算の都合上、子ども用を優先している。
  ②③耐震診断結果は市議会にも報告しており、全て公表している。第4保育園も強度的に持っているから延々と使い続けるわけではない。そんなに長く使い続けるのは現実的ではないと考えている。リニューアルなのか建替えなのかは、その時の状況や費用対効果によって判断していく。

【要望4・門の防犯セキュリティについて】
稲:園のセキュリティが不十分だと感じる。最小限の費用で最大限の効果が出るようにしていただきたい。
支:園によって方法は異なるが、各園ともにセキュリティ対策はしっかりしており、万が一不審者が入った場合も通報装置等を備えている。防犯カメラについては新年度予算等で検討していく。
稲:玄関はモニターで確認してから開錠しているが、特に登降園時は誰でも園庭への侵入が可能な状態であり、非常時に最低限子どもが避難できるだけの時間を確保できる体制を整えていただきたい。
支:職員も防犯意識は高く持っており、お子さんの帰宅後に研修会等を実施して防犯グッズの実戦練習をしたり、園長会で議論したりしているので、気になることは職員に聞いていただきたい。
稲:防犯に関して、例えば市民から警察に不審者の通報があった場合、どのようなフローで保育園に情報が入るのか。
支:警察からの情報は逐一市に入ってきている。時間帯にもよるが、警察から情報が入ればすぐに園へ連絡をしている。各園にPHSを配置したり一斉メールを送信して園長に伝えている。各園での対応は子どもたちの安全を第一に考えて職員に対応いただいている。

【要望5・待機児童対策について】
稲:稲城市は待機児童が少ないと聞いているが、実際は希望園に入れないなど困っている家庭は多い。住宅建設も相次いでいるが対策はどのように考えているのか。
支:市ではこれまで保育需要の増加に対応してきている。今後も平成31年までの5か年計画「稲城市子ども・子育て支援事業計画」により保育需要に対応していく。
稲:今後、保育園を増やす計画はあるのか。ない場合の理由は何か。
市:稲城市は人口が増えている。南山の新設保育園は南山のためだけではなく、南山を含めた待機児童対策のために認可園を作った。「稲城市は認可園を作らない」と勘違いしている方がいるが、必要があれば作っていく方針である。既存園の増築による定員増はある程度やりつくしており、新築や認証保育園の認可化の取り組みを始めている。全体のバランスをみると、まだまだ新設の認可保育所が必要であるという認識は持っている。また、一定数の認証保育所を認可保育所に移管する必要も感じている。

【要望8・病児保育、病後児保育について】
 稲:病児病後児保育については、様々な意見が出ているが、今後増設の予定や検討されている事柄があれば教えていただきたい。また、ベビーシッター利用時の金銭的な補助は可能か。
 支:病児病後児保育について、季節による偏りで不足が出ているのは認識している。キャンセル待ちのルールを決めて公平に利用できるようにしている。増設は検討していない。ベビーシッター等の無認可保育の利用補助は現時点では予定していない。
 稲:風邪が流行る時期に定員を増やすなどはできないか。
 市:市の財源を、どこに優先順位をつけて振り分けるのかを考えるとなかなか厳しい。例えば、小中学校は保育園以上に古い建物が多く、耐震や大規模改修にお金がかかってくる。病児病後児保育はもちろん重要な課題ではあるが、最優先できる余裕はなく繁忙期を解消できないことはご了承いただきたい。
一方で、使い勝手を良くしないといけないことは理解している。お金を使わずに収容人数を増やせるようにしていきたい。現状は、お預かりする子の重症度に応じて定員が変化している。病状によっては隔離しないとならない場合もある。このような運用状況は改善の余地はあると思うので、運営団体と話しを進めていく。
   
 【要望9・小児医療体制について】
 稲:質問ではないが、今の休日診療は個々のクリニックで実施いただいているので、その都度場所や駐車場の有無を調べてから行く必要がある。市立病院など1か所で行われていると保護者は助かる。今後、小児医療体制について話し合う際に、保護者からの意見があることをご理解いただきたい。
 市:医療が最重要であることは認識している。以前よりも小児科、産婦人科のなり手がいなく、小児科自体を集めることが難しい。中長期的には市では必要な科を増やす努力をしていく。
そのような中で、市立病院はほぼ24時間365日小児科を配備している。市の宝として評価いただきたい。重症な方が確実に受診できるよう、一時救急についてはできるだけ地域のクリニック、かかりつけへかかるようお願いしたい。
 稲:麻生区には日曜日も診察してくれるクリニックがある。我慢しなくても小さい子どもを医師に診ていただきやすい環境ができないか。そのようなクリニックを市役所の横など分かりやすい場所に作れないものか。
 市:毎週場所が変わるというのは分かりづらいかもしれないが、市が用意した施設へ医師に交代で入ってもらうとすると、医師からは自分の普段使用している機材を使用できないという不満が出てくる。施設を用意するにも土地を買うところからになるため、優先順位としては高くならない。事実上、小児科については市立病院で役割を果たしている。重要課題としては認識している。

【要望10・保育士の質や人数について】
【要望11・今後の民営化について】

 稲:民営化に伴い、既存園の保育士は年齢層が上がってきている。民営化を進めていく中で若い保育士の採用は行っていくのか。一方で、公立園はベテランの先生が多く安心感があることが、保護者の民営化に対する不安の一因となっている。民営化を推進するのであれば、各園に保育士をバランスよく配置していただきたい。
 市:質の確保については、先生に限らず全ての行政サービスにおいて努めていく。
   民営化については賛否両論あるが、現時点では具体的に動いている園はないものの、将来的には民営化するのが稲城市としては良いと考えている。金銭面でも私立園の新設には国から補助金が出るので、市の財政を考えると新設する場合は私立しか選択肢がなくなる。
公務員は身分保障が強く、定年まで雇用することを前提としている。将来の民営化を念頭におくと、目先で若い保育士を採用することはベターではない。
   市長の考えとしては、保育の質を低下させずに民営化の体制を整えていくのが時代の流れであると考える。これまでに民営化した園についても、両者で合同保育を行うなど相当の引き継ぎ時間を確保しており、民営化したことに対しては好評価をいただいている。
   今後、施設に手を入れる際には、同時に建替え移転、民営化も検討せざるを得ないことをご理解いただきたい。

以 上





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